2008年8月14日木曜日

差別は人の心を歪ませる

そしてその日の午後、タイムカードの件で
人事課長がわざわざ来てくれて、

「岡村さんのタイムカード、遅れてすみません。
 初期注文分は業者に作らせたんですが、追加の分は、
 タイムカード製造機がウチの会社に届いてからになるんです。
 またミスを犯してしまって、すみませんが、
 機械が届くのが約1週間後なんです」

と、ホントの事を話し、素直に謝ってくれた。
俺の分は忘れていた、と認めて謝ったのだ。


こう言ってくれれば、怒るどころか、
そんな事でわざわざ来て説明していただいて申し訳ない
という気持ちになるものだ。


ただ、

「ついてはタイムカードが届くまでの間、
 打ち忘れ簿に書いておいてください」


と、一転、”上から”調になったので、

「そちらのミスなんですから、そっちで処理してください。
 どうせ給料ももらってませんし、書いても書かなくても
 払ってもらえそうにないですから、私は書きませんよ」


とイヤミに答えた。

なぜ、俺のミスでもないのに、
俺がいちいち毎朝毎夕、手書きしないといけないの?



すると、係長は人事部の非を認めて、
人事サイドで処理すると約束してくれた。


それにしても、また・・・


なぜあの時、人事のS女史は
「今、作っている」
なんて嘘ついたんだろう?

「アッ!忘れてました。すぐ作りますね!」
と言ってくれればそれで済むのに?


「忘れていた=自分のミス」
これを認めたくないんだろうな・・・

とは思ったが、以前、人事部の人間が俺を怒らせたことを
S女史は覚えてないようだ。


自分のミスを隠すためには、現地採用の人間に対しては、
高飛車な態度を貫き通せばいいと思っているんだろうか?



さて、10月1日は衣替えでもあった。
半袖の作業服から
長袖の作業服に変わる日だ。

各部署には全員の分が届けられている。
が、例のごとく、俺には長袖が支給されてなかった。

タイ人を含む、他の者全員には支給済だったが、
いつもの事だから、なんとも思わなくなっていた。

ただ、夕方は肌寒くなり始めていたので
定時後に部長にお願いしに行った。


ついでに人事のS女史が嘘ついていた話と
F係長が嘘ついていた事も報告しておいた。

が、俺の思慮が浅いため、
これらの話を周りの社員に聞かれていた。

後日、「岡村はアチコチで問題を起こす人間だ」
との噂が一部で流れたが、その噂の出所は、
この部長の傍に居た某社員である。

俺の友人は皆、俺に同情してくれていたが、
話の一部しか聞いていない人は
俺が頻繁に怒鳴り散らす野蛮人だと思ったようだ。
(確かに俺は、そういうところのある人間ではあったが)


その後、寮に戻る道中に人事部があり、
その前を通ると”嘘つきS女史”がデスクで仕事をしていた。

S女史は俺に気付き、通路に出てきた。

彼女の態度は一転して丁重だったが、
過去に人事部から受けた屈辱が心の中に残っていたので
人事部の彼女に対して俺は言いたい事を言った。


もうウンザリしていた。
また、不手際に対応してくれるH部長にも悪い。
よ~く分からせておくべきだと思ったのだ。

相当、S女史をきつく責めた。

今思えば、あんなに責める事もなかったようにも思う。
しかし、差別された事のない人は、差別される気持ちが分からないのだ。
俺は差別された事もないし、誰かを差別した事もなかった。

差別とは、人の心を歪ませるものだと感じた。


S女史は人事部の中で話したい、と、
言うので入ると、課長も責任を感じていたのか、
S女史の横に座って対応してくれた。

細かい内容は覚えてないけど、
今後は忘れないようにします、という一言があったと記憶している。