日本の手落ちばかり、というワケでもない。
日本とタイの見えない違いが、
「日本で出来たのに、タイでは出来ない」
という事にもなりうる。
例えば、気温の違い。
精密な物を作る場合、
気温の違いは、意外に品質に影響する。
他に、電圧の違いなども影響するかもしれない。
だから、機械の設定もタイに合わせて変えているかもしれない。
しかし、後任の人間には、そこまで分からない。
キチンと管理し、伝承・継承していかねば
いつかムチャクチャになってしまうのだ。
一度、こんな事があった、
急に機械が動かなくなり、原因を調べていくと、
機械の横に付いている電気関係の箱の中へ
一本の線になって侵入する蟻の行列を発見。
殺虫剤を吹き付けると、
蟻は吹っ飛んだり死んだりした。
しばらくしてスイッチを入れると、
機械は動き出し、その後は故障もなかった。
なお、タイ人はこういう箱とか引き出しの中に
お菓子やジュースをよく隠す。
まるで犬やキツネがエサを埋めて保存するように。
そして、その隠したエサに
蟻やゴキブリが集るのもよくある事で、
それが故障に原因になったりもする。
ちなみに、殺虫剤を吹きかけるのではなく、
エアガンで蟻を吹き飛ばした時には
いったん空中を舞った蟻が
俺たちに向かって跳ね返ってきて、
作業服の中に入って俺達の身体を噛みまくって
痛かったり、その後痒くなったり、大変なこともあった。
タイでゴルフしている時なども、木の下に入ると、
アッという間に大きな赤い蟻の集団に襲われたりする。
で、噛まれるとチクッとしてかなり痛い。
あんなに痛いワケではないが、
小さな蟻に噛まれると、痒い。
あの時はタイ人ワーカーたちと笑っていたけど、
その後の痒さときたら、笑ってられないくらいだったな~
タイ工場での機械の設定などが良すぎて、
却って品質に悪影響を与える場合もある。
日本のダメな設定で作ると、適度にダレて粗が目立たない。
が、条件を最高にした機械でタイ工場で精密に作ると、
機械の加工目が忠実に再現され、
出来上がったブツが壊れやすくなる、ということもあった。
