2009年4月2日木曜日

収賄

先週までの課長は、実はとてもいい人だった。

日本で本社採用しようとしてくれたのも
恐らくこの課長だったのだろうし、
普段から穏やかで優しい人だった。

だから、俺はこの課長を好きだった。


ただ、いくらプライベートではいい人でも、
人生の多くの部分を占める仕事について、
「自分のミスは知らんぷり、他人のミスは猛攻撃」
これではホントにいい人とは言えない。

好きな上司に裏切られたような気がして
絶望の度合いも大きかったのかもしれない。



当時、課長はかなり心労が募っていただろうが、
俺には関係ない事だった。


実は、以前に何度か書いた「No.2の常務」が
永年に渡って下請けから収賄していた事がバレ、
2005年3月末で自主退職した形でクビになった。

この課長も同じように
業者からワイロをもらっていたのがバレて、
部長から課長に降格になったばかりだったのだ。


そして本社では、
この収賄課長に反抗的な連中も増えていた。

「長年、ワイロもらってた人の言う事など聞けません」

と、課長の指示に対して堂々と言い返す奴も居たほどだ。



それでも彼は、
俺を雇ってくれたSさんに次ぐ、敬うべき相手だった。

Sさんをオヤジとすれば、
この課長は兄貴だと思っていたからだ。


「タイの事はタイで解決しろ!
 日本はタイの事情には関知しない」

という無責任発言をするまでは・・・。



あの発言で、兄貴に見捨てられたような気がして、
兄貴を敬う気持ちは消えた。