日本本社の設定した仕切りが厳しいとは言え、
当時のタイ現地法人は毎月・毎年、赤字を垂れ流していた。
よって、経費削減が至上命題となり、
ワーカーの残業代もその対象となった。
が、タイ人ワーカーは残業(OT)したくてたまらない。
OTが少ないと、生活が苦しくなって辞めてしまう。
会社には痛し痒しである。
ワーカーは、8:15~17:15までが定時。
そしてOTは、17:50~20:00が1発目。
さらにOTする場合は20:10~23:00。
俺がタイに戻った当初、
23:00までのOTが当たり前だった。
そして、多くのワーカーたちは
23時までの残業をこなした翌日も、
7:30頃には出勤してきている。
ざっと計算しても、
ほとんど寝ていないんじゃないか、と思う。
会社の通勤用バス(*)があるが、
アレに乗るために朝5:30に起きているワーカーが多かった。
*バンコクの中心地でもたまに見かけるが、
派手な塗装の大型バスで、
運転手が音楽を大音量で鳴らしているアレだ。
で、23:00すぎのバスに乗って帰途につき、
1時間かけて家に着くと、0:00。
水浴びしてすぐに寝ても、0:30だ。
ゆっくり家で寝る時間が5時間、
通勤のバス内で寝る時間が往復1時間。
ま、これなら寝不足ということはないかな~?
会社から10分くらいの安アパート街もあり、
そこの住人ならもっと楽だけどね。
(作業しながら寝ているワーカーもよく見かけたな~
作業中、立った状態のまま寝るからスゴイんだよ)
でも、俺の部下には、
片道1時間以上かけて通勤するワーカーが多かったので、
なんとかいい暮らしができるようにしてやりたかった。
残業すればするほど身体はきついだろうけど、
それでも彼らは残業代が欲しいのだ。
だから、赤字対策でOTを減らすことについては、
俺は否定的だった。
OTを減らすために、従業員を増やすのだから、
福利厚生費が増え、赤字対策としての効果もないからだ。
人件費を減らすにも、その方法がポイントなのだ。
人を増やすと単純に経費が増えるし、
ギリギリの人数で回そうとすると、罠にはまる。
例えば、突然休んだりすることは多いし、
男なら数ヶ月間、出家する事もある。
そうでなくても、辞められたら終わりで、
新人を雇ってまた一から教えなければならない。
なかなか難しい問題で、
アチラを立てればコチラが立たず、
だが、総合的見地で真剣に考える人がいないのが
会社にとっての悲劇だったと言える。
権力ある人は怒鳴るだけだし、
権力ない人がいくら提案しても、上司は馬耳東風。
我々下っ端のほとんどはタイ語が話せないし、
通訳もいないので、抜本的改善など夢の話。
”カイゼン”どころか問題に追われる毎日だった。
ちなみに、タイに来たばかりの日本人が驚く事に、
定時のチャイムが鳴ると、タイ人ワーカーたちは
やりかけの仕事があっても即、手を止めて、
サッサと帰ってしまう、というのがある。
無知な日本人には理解しにくいようだが、
上記の通勤バスに遅れると家に帰れないから、
というのが理由の一つだ。
乗り遅れたワーカーは置いて行かれてしまうのだ。
こういう点を理解してあげないと、
うまくタイ人を使うことはできないと思う。
また、なんでサービス残業しなきゃダメなの?
という意識もあるはずだ。
副業を持っているタイ人も多い。
彼らには、会社で働く事が生活の中心ではないのだ。
2008年11月27日木曜日
2008年11月20日木曜日
SPORTS DAY はサボりの大義名分
SPORTDAYという運動会がある。
年1回の、会社をあげての大運動会だ。
近所の大学のグラウンドを借りて行う1日間の行事だが、
こんな事をやる必要があるのだろうか?
タイの法律で決まっているのかもしれないが、
学校じゃあるまいし・・・
さて、スポーツデイには、日本人の多くはゴルフへ行く。
ゴルフしない人、ゴルフ代が惜しい人は
タイ人の運動会に参加したり観客になったりする。
実はこの運動会のために、
毎夜、定時後に練習するワーカーが多い。
スポーツデイが近付くと、昼間の勤務中にも拘らず、
グラウンドで練習してたりもするから信じられない。
(チアガールの練習が一番目につく)
さらに驚いた事に、この練習時間には
会社から残業代が払われているのだった。
また、スポーツデイの飾りつけ製作のためと称して、
仕事をサボって書庫などで冷房ガンガンに効かせて
いろんな名目で雑談しながらサボっている女が多い。
この練習や飾りつけ作成でワーカーが抜けるため、
業務にも支障があったのだが、タイ人幹部は何も言わない。
我々のような下っ端が何を言っても、
ワーカーはこの件に関しては従わないし、
怒って無視し始めるほどである。
タイ人幹部にとって、
会社の業績などはどうでもいい事のようだった。
後に、日本から俺のヘルプに来てくれたSさんも
「なんで工場長PKは、こんな事をさせてるんだ?」
「なんで工場長PKは、問題を解決しようとしないんだ?」
と憤慨していたが、
その頃には既に俺は分かっていた。
その理由は・・・
工場で日本語を話せるタイ人はPKだけだった。
他に通訳を補充したが、
まだまだ能力が低くあまり役に立たない。
つまりPKにとって、
社内で問題が多いほど、
己の存在価値が高まるのだ。
問題がなくなれば、会社にとっては
ワーカーたちに強い影響力を持つ年寄りの通訳など要らない。
社内に問題がなくなれば、会社の意向に忠実に、
淡々と通訳だけしてくれる人さえ居ればいいのだ。
劉邦が中国統一を成し遂げたあと、
次々に忠臣が殺された。
有能な部下は必要ないからだ。
三国志でも、魏の司馬仲達は
用済みになって殺されないために
わざと蜀(諸葛孔明)に負けたり、
大チャンスでも攻めなかったりした。
もしも、仲達が孔明(蜀)を滅ぼしたら、
司馬仲達の能力は必要ないどころか
魏にとって危険人物になるからだ。
同じように、工場長代理PKにとっても、
己の権力強化のため、ワザと問題解決をしなかった
と俺は見ていた。
また、怒鳴るだけで、
こういった管理をしてこなかった日本人幹部も
無能と呼ばれてもしかたないだろう。
残業代を払って練習させるのをやめろ、
と日本から指示が出たが、
それを工場長代理PKは拒否した。
「払わなければならない」とPKは主張し、
ワーカーの遊びに金を払う習慣は続けられた。
年1回の、会社をあげての大運動会だ。
近所の大学のグラウンドを借りて行う1日間の行事だが、
こんな事をやる必要があるのだろうか?
タイの法律で決まっているのかもしれないが、
学校じゃあるまいし・・・
さて、スポーツデイには、日本人の多くはゴルフへ行く。
ゴルフしない人、ゴルフ代が惜しい人は
タイ人の運動会に参加したり観客になったりする。
実はこの運動会のために、
毎夜、定時後に練習するワーカーが多い。
スポーツデイが近付くと、昼間の勤務中にも拘らず、
グラウンドで練習してたりもするから信じられない。
(チアガールの練習が一番目につく)
さらに驚いた事に、この練習時間には
会社から残業代が払われているのだった。
また、スポーツデイの飾りつけ製作のためと称して、
仕事をサボって書庫などで冷房ガンガンに効かせて
いろんな名目で雑談しながらサボっている女が多い。
この練習や飾りつけ作成でワーカーが抜けるため、
業務にも支障があったのだが、タイ人幹部は何も言わない。
我々のような下っ端が何を言っても、
ワーカーはこの件に関しては従わないし、
怒って無視し始めるほどである。
タイ人幹部にとって、
会社の業績などはどうでもいい事のようだった。
後に、日本から俺のヘルプに来てくれたSさんも
「なんで工場長PKは、こんな事をさせてるんだ?」
「なんで工場長PKは、問題を解決しようとしないんだ?」
と憤慨していたが、
その頃には既に俺は分かっていた。
その理由は・・・
工場で日本語を話せるタイ人はPKだけだった。
他に通訳を補充したが、
まだまだ能力が低くあまり役に立たない。
つまりPKにとって、
社内で問題が多いほど、
己の存在価値が高まるのだ。
問題がなくなれば、会社にとっては
ワーカーたちに強い影響力を持つ年寄りの通訳など要らない。
社内に問題がなくなれば、会社の意向に忠実に、
淡々と通訳だけしてくれる人さえ居ればいいのだ。
劉邦が中国統一を成し遂げたあと、
次々に忠臣が殺された。
有能な部下は必要ないからだ。
三国志でも、魏の司馬仲達は
用済みになって殺されないために
わざと蜀(諸葛孔明)に負けたり、
大チャンスでも攻めなかったりした。
もしも、仲達が孔明(蜀)を滅ぼしたら、
司馬仲達の能力は必要ないどころか
魏にとって危険人物になるからだ。
同じように、工場長代理PKにとっても、
己の権力強化のため、ワザと問題解決をしなかった
と俺は見ていた。
また、怒鳴るだけで、
こういった管理をしてこなかった日本人幹部も
無能と呼ばれてもしかたないだろう。
残業代を払って練習させるのをやめろ、
と日本から指示が出たが、
それを工場長代理PKは拒否した。
「払わなければならない」とPKは主張し、
ワーカーの遊びに金を払う習慣は続けられた。
2008年11月13日木曜日
理論と実戦。管理がザル
理論と実戦は違うというものの、
日本で教わった理論と反することがタイ工場で行われていた。
「●●が不良の原因とは考えてないから」
が、その理由だったが、
日本で禁止されている事がタイでは堂々と行われている。
伝票なしで物が動くこともあったり、
これでは管理できないのも当然だと思った。
しかし、駐在員には同情する面も多々ある。
いくらタイ人を育てても、すぐに辞めてしまうのだ。
せっかく日本に研修に行かせても、
エリートだからと好待遇してやっても、
辞めるときは義理人情など関係なく辞める。
だからといって、
彼らを繋ぎとめておくだけの裁量や権限は駐在員にもない。
(しかも、辞める時は重要な書類を持ち出したりするので
そういう意味でも、よく考えて管理する事が大事だ)
タイ人従業員の平均勤続年数は2年だった。
10年選手もたくさんいるので、
数ヶ月で辞めるワーカーも多いワケだ。
経験を要する職人芸的作業を
完璧な流れでこなしていくには、
無理があるようにも思えた。
そうは言っても、それでは生産ができない。
やはり、場当たり的対応ではなく、
運営を構築するための体制造りが必要だが、
そういう考えは会社にはないようだった。
或いは、毎日発生する問題の対応で
送り込まれた数少ない人員では
それどころではない、という事だったとも言える。
日本で研修中、
仲良くなった人たちと話していて、
よく聞くセリフに
「タイ工場では、問題の起こらない日はない」
だった。
信じられないことだったが、
実際に現地に来て見て、本当だとわかった。
とにかくいろんな事件が起きるのだ。
よくあるのが、
機械加工で不良品を大量発生させてしまう事だった。
機械のセッティングを間違えたまま加工すると、
作ったものは全品、不良品になる。
これが多発しており、頭の痛い問題だった。
数百個も作ってからNGであることが発覚する。
まず1~2個作って検査する、
50個に1個の割合で検査する、
などという事が教えこまれていないようである。
また、在庫が切れることも頻発。
工具類がなくなる事も頻発。
管理がなっていない。
また、これは2008年に発覚したことだが、
OEMの会社では起きてはならない事もあった。
まだ発売されていない新製品が、
日本やアメリカでなく、タイで販売されていた。
古参従業員が盗んで売りさばいていたのだが、
5年以上にわたって盗難(横流し)されていたのだ。
こんな管理すらできてないようでは
「20年近くの間、何をしていたの?」
と問われても返す言葉はないんじゃないだろうか?
警察に通報し、犯人は捕まったが、
対策としては「日本人を含めた全員のボディチェックをやる」
という事になった。
おそらく、この対策もいつかザルになるだろう。
そういう会社だからだ。
日本で教わった理論と反することがタイ工場で行われていた。
「●●が不良の原因とは考えてないから」
が、その理由だったが、
日本で禁止されている事がタイでは堂々と行われている。
伝票なしで物が動くこともあったり、
これでは管理できないのも当然だと思った。
しかし、駐在員には同情する面も多々ある。
いくらタイ人を育てても、すぐに辞めてしまうのだ。
せっかく日本に研修に行かせても、
エリートだからと好待遇してやっても、
辞めるときは義理人情など関係なく辞める。
だからといって、
彼らを繋ぎとめておくだけの裁量や権限は駐在員にもない。
(しかも、辞める時は重要な書類を持ち出したりするので
そういう意味でも、よく考えて管理する事が大事だ)
タイ人従業員の平均勤続年数は2年だった。
10年選手もたくさんいるので、
数ヶ月で辞めるワーカーも多いワケだ。
経験を要する職人芸的作業を
完璧な流れでこなしていくには、
無理があるようにも思えた。
そうは言っても、それでは生産ができない。
やはり、場当たり的対応ではなく、
運営を構築するための体制造りが必要だが、
そういう考えは会社にはないようだった。
或いは、毎日発生する問題の対応で
送り込まれた数少ない人員では
それどころではない、という事だったとも言える。
日本で研修中、
仲良くなった人たちと話していて、
よく聞くセリフに
「タイ工場では、問題の起こらない日はない」
だった。
信じられないことだったが、
実際に現地に来て見て、本当だとわかった。
とにかくいろんな事件が起きるのだ。
よくあるのが、
機械加工で不良品を大量発生させてしまう事だった。
機械のセッティングを間違えたまま加工すると、
作ったものは全品、不良品になる。
これが多発しており、頭の痛い問題だった。
数百個も作ってからNGであることが発覚する。
まず1~2個作って検査する、
50個に1個の割合で検査する、
などという事が教えこまれていないようである。
また、在庫が切れることも頻発。
工具類がなくなる事も頻発。
管理がなっていない。
また、これは2008年に発覚したことだが、
OEMの会社では起きてはならない事もあった。
まだ発売されていない新製品が、
日本やアメリカでなく、タイで販売されていた。
古参従業員が盗んで売りさばいていたのだが、
5年以上にわたって盗難(横流し)されていたのだ。
こんな管理すらできてないようでは
「20年近くの間、何をしていたの?」
と問われても返す言葉はないんじゃないだろうか?
警察に通報し、犯人は捕まったが、
対策としては「日本人を含めた全員のボディチェックをやる」
という事になった。
おそらく、この対策もいつかザルになるだろう。
そういう会社だからだ。
2008年11月6日木曜日
美人ワーカーをジロジロ見るのが唯一の安らぎ
日本人の同僚たちとの楽しい会話は、
やはり女の話題になる。
ワーカーには可愛い女の子もチラホラいて、
好みの子は誰?という話題が一番盛り上がる。
日本でいう「コギャル」風の女も居て、
しかもその子が巨乳だったりすると、
いろんな部署から日本人がその女を見に来たりする。
俺が居た会社では、
男性と女性の比率が3:7くらいだったと思うが、
タイ人の男性ワーカーと仲良くなって、
いろんな女の裏側を探るのも休憩時間の楽しみだった。
「岡村さんは誰が好き?」
と尋ねられ、オンちゃんを挙げると
「あ~、あの子はボリスットだからいいよ!」
なんて嘘デタラメを言われたことも思い出す。
(嘘をついたのはジャレーという巨漢で、
その後、金属類を盗んだのがバレて首になった)
オンちゃんの真実を教えてくれたのは
日本研修中に仲良くなったTPPという男だった。
ソンクランのある日、
バンコクに出てきたTPPが電話してきて、
一緒に飲んだ。
その時、
「オン・・・?あ~、あの可愛い子供みたいな女?
あれね~、岡村さん・・・。
酒に酔ったら、何度も求めてくるんだよ」
なんて言ってた。
同じ会社の男性ワーカーと関係があったらしいが、
2007年だったかに、妊婦服で出社し、
その情報が俺にも流れてきてショックを受けた。
他にも美人ワーカーは大勢いるので、
苦しい事ばかりの海外勤務・タイ工場では、
美人ワーカーを眺めるのが最大の楽しみだった。
やはり女の話題になる。
ワーカーには可愛い女の子もチラホラいて、
好みの子は誰?という話題が一番盛り上がる。
日本でいう「コギャル」風の女も居て、
しかもその子が巨乳だったりすると、
いろんな部署から日本人がその女を見に来たりする。
俺が居た会社では、
男性と女性の比率が3:7くらいだったと思うが、
タイ人の男性ワーカーと仲良くなって、
いろんな女の裏側を探るのも休憩時間の楽しみだった。
「岡村さんは誰が好き?」
と尋ねられ、オンちゃんを挙げると
「あ~、あの子はボリスットだからいいよ!」
なんて嘘デタラメを言われたことも思い出す。
(嘘をついたのはジャレーという巨漢で、
その後、金属類を盗んだのがバレて首になった)
オンちゃんの真実を教えてくれたのは
日本研修中に仲良くなったTPPという男だった。
ソンクランのある日、
バンコクに出てきたTPPが電話してきて、
一緒に飲んだ。
その時、
「オン・・・?あ~、あの可愛い子供みたいな女?
あれね~、岡村さん・・・。
酒に酔ったら、何度も求めてくるんだよ」
なんて言ってた。
同じ会社の男性ワーカーと関係があったらしいが、
2007年だったかに、妊婦服で出社し、
その情報が俺にも流れてきてショックを受けた。
他にも美人ワーカーは大勢いるので、
苦しい事ばかりの海外勤務・タイ工場では、
美人ワーカーを眺めるのが最大の楽しみだった。
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