2008年12月25日木曜日

タイ人ワーカーもイタズラ好き

くだらないというか、笑える話もあった。
俺がタイに赴任して1ヵ月後の事。


”34歳・バツイチ子持ち”のタイ人女性リーダーSDAの携帯に
頻繁にイタズラ電話がかかってくるようになった。

「ボクと遊ばない?」

という電話ばかりで、SDAは悩んでいたが、
ヒョンな事から、原因が分かってSDAは激怒した。


24歳のタイ人女性ワーカーSDWが会社のパソコンを使って、
34歳SDAの顔写真と携帯番号をチャットなどで流しまくったのだ。


「私、いつも独りで寂しいの・・・電話チョーダイ!」

みたいな事を流していたのだ。



実はこの34歳SDA女史は、なかなかの権力者だった。

日本人の最高責任者Sがバックに付いているので
タイ人全員はおろか日本人駐在員でさえ、34歳SDAを恐れていた。

SDAが頼めば、
日本人トップSは、ほとんど何でも聞き入れてやるので、
俺も悪人にされかけた事がある。

俺が赴任した頃の、SDAの月給は4万バーツ以上だった。
破格の待遇の理由は言わずもがなである。


さて、SDAが会社のシステム課の人間に調べさせたところ、
24歳SDWの仕業である事が発覚。


怒った34歳SDAは、

「会社にあるパソコンは、日本人の分も含めて
 全部インターネットできないようにしろ!」

と、恐いことを言った。


いくら権力者がバックにいるとはいえ、
さすがにそれでは仕事に差支えがある。

「日本人駐在員用のPCと、
 業務上ネットを使う必要がある一部のPC」以外を
インターネット利用不能にする事で決着したが、
権力者をバックにつけた女は恐い、というのが
日本人駐在員に植えつけられた事件だった。

2008年12月18日木曜日

「どちらが悪い」ではなく、自然条件の違いもある

日本の手落ちばかり、というワケでもない。

日本とタイの見えない違いが、
「日本で出来たのに、タイでは出来ない」
という事にもなりうる。

例えば、気温の違い。

精密な物を作る場合、
気温の違いは、意外に品質に影響する。

他に、電圧の違いなども影響するかもしれない。

だから、機械の設定もタイに合わせて変えているかもしれない。

しかし、後任の人間には、そこまで分からない。

キチンと管理し、伝承・継承していかねば
いつかムチャクチャになってしまうのだ。


一度、こんな事があった、

急に機械が動かなくなり、原因を調べていくと、
機械の横に付いている電気関係の箱の中へ
一本の線になって侵入する蟻の行列を発見。

殺虫剤を吹き付けると、
蟻は吹っ飛んだり死んだりした。

しばらくしてスイッチを入れると、
機械は動き出し、その後は故障もなかった。


なお、タイ人はこういう箱とか引き出しの中に
お菓子やジュースをよく隠す。

まるで犬やキツネがエサを埋めて保存するように。

そして、その隠したエサに
蟻やゴキブリが集るのもよくある事で、
それが故障に原因になったりもする。


ちなみに、殺虫剤を吹きかけるのではなく、
エアガンで蟻を吹き飛ばした時には
いったん空中を舞った蟻が
俺たちに向かって跳ね返ってきて、
作業服の中に入って俺達の身体を噛みまくって
痛かったり、その後痒くなったり、大変なこともあった。

タイでゴルフしている時なども、木の下に入ると、
アッという間に大きな赤い蟻の集団に襲われたりする。

で、噛まれるとチクッとしてかなり痛い。


あんなに痛いワケではないが、
小さな蟻に噛まれると、痒い。

あの時はタイ人ワーカーたちと笑っていたけど、
その後の痒さときたら、笑ってられないくらいだったな~




タイ工場での機械の設定などが良すぎて、
却って品質に悪影響を与える場合もある。

日本のダメな設定で作ると、適度にダレて粗が目立たない。

が、条件を最高にした機械でタイ工場で精密に作ると、
機械の加工目が忠実に再現され、
出来上がったブツが壊れやすくなる、ということもあった。

2008年12月11日木曜日

日本が悪いかタイが悪いか

日本本社もデタラメで、
話が合わない事が多々あった。

マイナーチェンジがあったのにその連絡もない。
それなのに仕様変更前の部品がタイに送られてきたり、
ムチャクチャなので駐在員が怒るのも無理なかった。

日本本社は
「タイが悪い、タイはなっていない」と言い、
タイ側は
「日本がデタラメだからタイでうまく行かないんだ」
とお互いに陰口を叩いていた。

日本は確かにデタラメで、
試作品を造り、数%の確率であっても良品が出来れば、
タイに投げるという汚いやり方だった。


受注するために仕方ない事だとは思うが、
代わりに全力でタイ工場をバックアップする義務がある。

しかし現実には、「丸投げ→知らんぷり」なので、
皆、タイ駐在を命じられるのを嫌がっていた。


俺は日本に大勢仲間が居たので、タイに居ても、
開発中の新モデルの情報も俺のところには筒抜けだった。
だから日本での試作の歩留まり率まで分かっていた。

「こんな低い歩留まりなのに、タイで量産させるのかよ?」

ということはザラだったが、
かと言ってそれを上司に言うこともできない。

日本に居る情報提供者が誰だかバレてしまい、
彼らの立場が悪くなるからだ。


たった一人で改善努力しても
どうにもならない事って、たくさんある。

会社が大きくなればなるほど、そうだ。


また、
タイ工場がうまく回るように体制を構築するべき権力ある人が、
道が混む前にと定時前にサッサと帰るのだから
下っ端駐在員にはどうしようもない事だけど、
タイ工場にもマズイ点は多々ある。

一言に要約すれば、「日本人が悪い」
という事になろうか。

2008年12月4日木曜日

日本との違いには、こういう例もある

通勤に関して、こういう問題もある。


金属を加工するため、なまし炉を使う作業があった。

炉は、火を点けてすぐに温度が上がるわけではないので、
作業開始の1時間前くらいに火を点ける必要がある。

日本では、早番の時間差出勤制度があり、
早番の一人が火を点けて回っていた。

しかし、タイでは皆、会社のバスで集団出勤。
一人だけ早番など、不可能なのだ。

かといって、俺が早番に回る事もできない。
そんな作業は俺も嫌だし、
俺も駐在員用のロットトゥーで集団出勤だからだ。


考えてもいいアイデアが出なかったし、
ワーカーの出勤バスも始業ギリギリに着くわけではなく、
30分前には着いているのが普通なので
リーダーに火を点けて回らせる事で対応させた。

それでも、始業と同時に作業にかかれず、
ほんの数分ながら、食い込んでしまう。

机上の空論だけ言ってる本社の人には
こういう細かい苦労が分からないから大変だ。